ご存じですか?
完済は2038年、ボストンの巨大道路工事
1. 見積もりは25億ドル。最終的な金額は243億ドルでした。
ボストンのセントラル・アーテリー/トンネル・プロジェクト、通称「ビッグ・ディッグ」は、約25億~28億ドルの予算で連邦議会に承認され、1998年に完成する予定でした。
実際の建設費は145億ドルに達し、完成は2007年12月でした。2012年7月、州当局は借入金の利息と、法的に義務づけられた公共交通関連の事業を含めた総額を初めて公に集計しました。243億ドルです。
これは当初の見積もりのおよそ10倍です。
2. 最後の債券の償還は2038年です。
このプロジェクトが構想されたのは1982年。借金は2038年まで続きます。建設に25年かかった道路の資金面の歴史は、実に56年に及ぶわけです。2012年の時点で、州はまだ元利合わせて93億ドルを負っており、年間の返済額は約5億5,000万ドルでした。
ビッグ・ディッグが開通した年に生まれた人は、その支払いが終わるころには30歳を超えています。
3. 物理的な数字は、お金の数字ほど大きくありません。
高速道路7.8マイル。 掘り出した土砂は1,600万立方ヤード。厚さ1フィートで打たれたコンクリートは約2,350エーカー分。移設された地下のライフライン(電気・ガス・水道など)は29マイル。あるインターチェンジの上を走る9本の現役の鉄道路線に支障を出さないよう、トンネルの一部を脇で造ってから所定の位置へ押し込みました。トンネル・ジャッキングと呼ばれる工法です。
連邦政府の監査は一時、このプロジェクトを「破綻状態」と評し、連邦高速道路事業の歴史のなかでも最も甚だしい背信行為のひとつだと断じました。
4. それでも、効果はありました。
街を真っ二つに分断していた高架の高速道路は撤去され、その跡地には17エーカーのローズ・フィッツジェラルド・ケネディ・グリーンウェイをはじめ、45の公園と広場が造られました。都心の渋滞は大きく減りましたが、都心へ向かう進入路ではかえって悪化しました。
時計: ボストンは西経約71度にあり、東部時間の基準となる西経75度の子午線より4度近く東に位置しています。
そのためボストンの時計は、太陽の南中よりおよそ16分遅れています。一年中毎日、時計が正午を指す前に、太陽はボストンの真南に達しているのです。
つまり: 道路を地下に移すために240億ドルと56年分の借金を費やした街は、その間ずっと16分遅れで進む時間帯のなかにあったのです。
出典・情報源
- Boston Globe/Boston.com、2012年7月(州当局が初めて公表した正確な数字:元金・利息・公共交通関連の負担を含めて約240億ドル、建設費145億ドル、連邦補助70億ドル、最終債券の償還期限は2038年)
- CBS Boston/AP(243億ドル、2012年時点の残債93億ドル、年間の返済額約5億5,000万ドル)
- Project Management Institute(当初の見積もり25億6,000万ドル、最終的な建設費147億8,000万ドル、1982年から2007年までの25年間)
- Taxpayers for Common Sense(議会承認時の25億ドルと1998年の完成目標、連邦監査による「破綻」との評価)
- Interesting Engineering(29マイルのライフラインの移設)
- MotorBiscuit(高速道路7.8マイル、掘削1,600万立方ヤード、コンクリート約2,350エーカー)
- ブリタニカ(テッド・ウィリアムズ・トンネルの着工は1991年12月、トンネル・ジャッキング工法、17エーカーのローズ・ケネディ・グリーンウェイ)
- 経度の計算:ボストンは西経71.06度、東部時間の基準子午線は西経75度 → 約16分の**遅れ**